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2010FW展 Vol.7

  • 2010-08-24
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 A-1 その3

A-1の製品が届き始めました。

 

a-1.JPGのサムネール画像

実は展示会サンプルでは納得できていない部分がありました。
袖のリブです。

A-1の袖のリブは少なくとも以降のフライトジャケットでは
見ることのできないリブが使われており、この再現に手間取ってしまいました。
リブ屋さんに言わせると、もう世の中に存在しない編み機で編まれているそうです。
「そこを何とか」と、頑張ったのですが、
横方向にうっすらとスジが見えることが特徴です。

【その1の追記】

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「その1」を書いた時点では水牛のボタンだけを確認していたために
「水牛が使われた」と水牛しかないような文章を書きましたが、
イギリスに現存するA-1ではべっ甲が使われており、
力釦には鹿の角が使われているようです。

 


 

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  • |Posted at 10/08/24

2010FW展 Vol.6

  • 2010-07-13
  • /2010F/W新商品関連

 NAVY!NAVY!NAVY!

このところネイヴィーのアイテムが急増していますが
シャツは3型がリリースされます。

sh-1.JPGのサムネール画像

C.P.OはChief Petty Officer、つまり曹長を指す言葉で、
同色(ブルー・フランネル)のパンツに黒のネクタイを合わせました。
アメリカ海軍ではChiefを境にユニフォームが全く変わり、
Petty Officer(軍曹)以下はいわゆる水兵スタイルになります。
(昨年リリースしたPea Coatは水兵のアイテムで曹長以上は
Over Coatになります)

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ポケットフラップは綺麗なウィングを切っています。

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しかし、士官との差は大きく、
袖口が左右で同じだとか、身頃の巻き縫いが左右で違う
といった手抜きが見られます。
(この手の抜き方で生産効率が上がるとは思えませんが。)

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N-3シャツはN-3ジャケット、トラウザーズ等とセットで開発された
熱帯対応型のユーティリティー・シャツで、80番手の糸で織られた生地は
軽量で肌触りの良いものになっています。

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N-3シャツのデティールはシャンブレーと殆ど同じです。

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今季はシャンブレーを全面的にリニューアルしました。
オリジナル(本物)は実にヴァリエーションが豊富です。
新たに入手したサンプルをもとにこれまでとは全く違うものを作りました。

※ネームは展示会には間に合っていませんでした。
これが初公開になります。

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すぐに目を引くのは
① クラッシックな衿の形
② 細かくなった運針
③ ポケットのフラップ

と、いったところです。

シャンブレーは海軍のワーキング・ユニフォームとして
士官以下、広く使われていますが
大戦中は戦闘にも使用されており、多くの写真で確認することができます。

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  • |Posted at 10/07/13

2010FW展 Vol.5

  • 2010-07-02
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BUCO J-22

J-22-1.JPGのサムネール画像

春にリリース予定だったJ-21についてお知らせがあります。
製造をしていく過程で、このジャケットがJ-22であることが明らかになりました。
呼称の訂正にあたり、以下に歴史的経緯を掲載します。

1949年、J-21がリリースされますが、わずか2年後の
1951年、J-22がJ-21の改良版としてリリースされました。

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J-21からJ-22への改良点
①スリムになり、背中はナチュラルに絞られたウエストまでタイトフィットしています。
②ショルダーラインの傾斜が強くなりました。
③腕付けはライディング・ポジションを意識し前振りになっています。
全体として過剰演出を排し、空気抵抗の減少を目的とした機能を追求し
ライダースとして普遍性をもった一着に仕上がっています。

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しかし、J-22はJ-21の改良でありながら生産効率を上げるための簡略もあり、
縫製ではミシンがけの方向による左右形状の変形が目立ちます。
結果的に衿、ラペルの開きは左右非対称になり、
(日本製に多い)カッチリとした優等生スタイルにはなりませんでした。

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のちに同じパターンでレーヨンキルティングのJ-23になり、
耐摩耗強度の高い裏地、ナイロンキルティングを持ったJ-24が完成するのです。

 

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  • |Posted at 10/07/02

2010FW展 Vol.4

  • 2010-06-30
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N-3A

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N-3Aは1951年と1952年の2年間に大量に生産された
ヘヴィー・ゾーン用のエアクルー・ジャケット(のちフライング・ジャケット)です。
中でも最後の納入業者、FRUHAUF S.W. GARMENT CO.は
ネイヴィーの色が濃く、生地屋さんに言わせれば「紺色の濃度の限界」
とのことで「限界」という言葉に弱い企画部としては放っておけません。
FRUHAUFのカッコ悪い部分は実名を避け
マッコイネームにすることで修正することにしました。

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オキシジェンタブはブラウンのレザーとしました。

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レザーパーツは△、□ともにコゲ茶にしています。
徐々に茶色が強くなることでカッコ良くなるでしょう。

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ネイヴィーのムートンはブラウンに、化繊のフードトリムは
コヨーテにしています。

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スピンドルは極太のものを作りました。
芯まで染まりきっていないことがポイントです。
もちろん先端のアルミチップもオリジナルです。

 

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リブは実物にならいナイロン100%です。
ウールリブに比べ、虫食いがないこととチクチクしないことは
大きなメリットですが、ウールよりも伸びてしまう弱点もあります。

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N-3Aに限らずN-2、N-3系は多分流行りません。
流行らないことも無骨なカッコ良さ、とは言いすぎでしょうか。

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  • |Posted at 10/06/30

2010FW展 Vol.3

  • 2010-06-28
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A-2 DONIGER その1

A-1の解説は終わっていないのですが、
狭いところに入る前に他のアイテムも紹介していきます。

 

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1888年、イギリス人、デヴィッド・ドニガー(13歳)、NYに渡る。
1921年、ドニガーはスコットランド製品の輸入販売の会社、
     David D.Doniger & Co.Incを設立し、
マッグレガーブランドが誕生します。
(この辺りはやはり狭すぎるので後日とします。)

 

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ドニガーのA-2は台衿無し、ゴートスキンですが、非常に多くの特徴を持っています。

 

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最大の特徴は前身と後身の継ぎ目がエポレットの下に隠れていることです。
この作り方ではエポレットの両端で革とステッチがひしめき合ってしまいます。

 

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普通、継ぎ目はエポレットの後ろ、背中側に配されます(写真は2010SSモデル)。

 

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面白いことにはポケットの中のチケットにオーダー・ナンバーがスタンプされています。
「21539」がドニガーのオーダー・ナンバーです。

     

 

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  • |Posted at 10/06/28

2010FW展 Vol.2

  • 2010-06-26
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A-1 その2

 

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ホースハイドのレザージャケット、A-2の支給が始まると
ケープスキンのA-1は徐々に回収され訓練生に再支給されました。

A-2の5週間に渡るテストでA-1がA-2よりも優れている点は
「A-2のロールカラー(衿)はA-1のニットウールほど暖かくない」
という1点のみでした。
ちなみに「ファスナーが絶対必要とは思われない。ファスナーの方が
遮風性は高いが、使い続ければすり減り、実用的でないと判断されるかも
知れない。(中略)ファスナーに問題が生じた場合に備え、ボタンに付け替える
準備は必要だろう。」という一文に時代を感じさせます。

 

 

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ところで、スミソニアンの学芸員、スウィーティング氏の著書には
A-1は「オリーヴドラブのレザー」と書かれています。
オリーヴに塗装された個体があったのかも知れません。

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  • |Posted at 10/06/26

2010FW展 Vol.1

  • 2010-06-25
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A-1 その1

 

P1060108.JPGのサムネール画像

A-1の開発は1923年にスタートしました。
完成は1925年。正式化は1927年です。
つまり1928年に実用化されたジッパーは当然、使われていません。
そこでボタンが使用されるのですが、
尿素ボタンが発明されたのは1920年、ドイツにおいてでした。
アメリカでの国産化は遅れて1934年、
A-1の生産には間に合わなかったのです。

 

 

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長い前フリになりましたが、A-1のボタンには
(拘りには関係なく)水牛の角が使われることになったのです。
開戦以降、一般的になる尿素ボタンに比べて
色が揃わず、模様が揃わず、艶を放つ、水牛の角は
A-1にとって良いアクセントとなりました。

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  • |Posted at 10/06/25