BLOG|PLANNING SECTION

FIELD SHOES N-1

  • 2012-11-22
  • /2012F/W新商品関連

FIELD SHOES N-1

2012年春夏の展示会から10カ月、企画からは2年、ようやく製品が完成しました。
徹底的に拘った結果、このような日数を要することになりました。

N-1-0.JPG

N-1-aa.JPG

N-1は1940年代の靴である、ということから、当時と同じ鞣しをした牛革(ピットヌメ)を使いました。
ピットヌメは現代のようにタイコ(よく雑誌で見かける回転式の装置)を使わず、
タンニン槽(文字通り、タンニンの水槽)に漬け込むことで鞣された革を言いますが、
この鞣しに9カ月を要します。
当然、こんなに時間のかかる製法は現代では採用されません。
(革屋さんオリジナル、採算度外視、なら可能ですが)
履き込んだときに他の牛革の靴とは圧倒的な雰囲気の差が出ていることでしょう。

 

N-1-a.JPG

N-1の見た目の最大の特徴は粉砕された麻ひも(ロウ・コード)がソールに練り込まれていることがあげられます。
底は型に流し込まれたゴムで殆ど見えませんが、整形され削られた側面からは麻ひもが見えています。
この麻ひもの配合が多すぎるとソールが弱くなり、少なすぎると真っ黒になってしまいます。
この麻ひもの配合実験にも数カ月を要しました。

N-1-bb.JPG

N-1-b.JPG

大戦中のデザインは基本、文字まで手描きです。ロープの柄、縁の波模様、すべて手描きで描き起こしました。

 

N-1-cc.JPG

ソールにはGOVT.SPEC(ガバメント・スペック)の文字。

N-1-dd.JPG

12-13はヒールサイズです。

N-1-ee.JPG

N-1の企画が持ち上がってから何度かMASHの社長さんとお話させていただく機会がありました。
その中で「兵隊はブーツに防水としてDUBBING(ダビング)剤を塗っていた。」という話になり、
「当時の兵隊に支給されていたブーツ用のダビング剤のデッドを持っているから差し上げましょう。」
と、いただいたモノの写真です。
これは陸軍の個人装備ですがDUBBINGの文字も確認できます。
これを塗って防水していたんですね。

ちなみに革の分析ではワックスが検出されたり、されなかったり、でしたので
白っぽくなるのもイヤだなあ、ということでワックスはしませんでした。

明日より店頭に並び始めます。何卒よろしくお願い致します。


 

  • |Category:2012F/W新商品関連|
  • |Posted at 12/11/22

WINTER COMBAT JACKET J.A.DUBOW その1

  • 2012-08-27
  • /2012F/W新商品関連

J.A.Dubowと言えばA-2しか連想していただけないかと思います。
しかしながらドュボウ社は今季リプロするタンカースをはじめ、グローヴなどの小物まで
幅広くアメリカ軍に納入していました。

tank-1.JPG

個性的なA-2を作っていたドュボウ社でしたが、タンカースは驚くほど普通です。
以前、A-2研究家として紹介したチャップマンさんによると、
「レザーの縫製は難しいからかなり目をつぶったアメリカ軍だったけど、
コットンやウールの縫製はキチンとやれ、というのがあったんじゃないか。」とのこと。
・・・なるほど。

tank-2.JPG

他メーカーが付けていないハンガーループが付いています。
「さすが。気が効いている。」と言いたいところですが、ラベルの縫い付け方が
全然上の方から縫い始め一筆書きならぬ、一針縫いで縫った挙句のオーバーランで・・・
「いい加減」です。

tank-3.JPG

リブはこれまで見た中ではブラウンが強い感じです。
それにしても衿、袖、裾の3カ所のリブの色はやっぱり揃っていません。
ドュボウが悪いのではなく、ニット屋さんの「腕と染料が悪かった」ということなのですが、
「糸のロットが違う。生産日が違う。」では済まされない差があります。
今の目で見たら不良品の山です。

tank-4.JPG

タンカースというジャケットはA-2と同じくシンプルだけど病みつきをお約束します。
A-2に比べるとさらにモテませんが、そこが良いところです。
男性にはそのシブさがわかってもらえます。
「女・子供にわかってたまるか」というスタンスで行きましょう。

・・・その2ではカスタムを解説します。

 

  • |Category:2012F/W新商品関連|
  • |Posted at 12/08/27

B-15D

  • 2012-07-18
  • /2012F/W新商品関連

展示会から早一月。今季の解説もすでに遅れそうな予感がいっぱいですが頑張っていきます。

B-15Dは過去のヴィンテージ・ブームのときには女子を中心にさんざんな言われ様だったのですが、

今の時代、新鮮に映ります。
何せレプリカの存在しないメジャーなフライング・ジャケットの筆頭です。

B-15D-1.JPG

有名なB-15CとMA-1の間に埋もれて、華々しいエピソードも無くて、あっという間に回収されて、

モディファイされて・・・
でも、良く見ると面白いデティールでいっぱいです。

B-15D-2.JPG

左脇は前から巻き込んでいるのに・・・

B-15D-3.JPG

右脇は後から巻き込んでいる、といった。
そう。C.P.Oシャツと同じです。
ほんの少しでも手を抜こう・・いや合理化をしよう、というアメリカらしい仕様です。
でも、これは器用な日本人にとっては逆に面倒なだけになってしまいます。

B-15D-4.JPG

そして、いきなりですが、このジャケットのために用意できた
スプリング・スライダーは100個、つまり100着の限定生産になります。

B-15D-5.JPG

タブや引き手にも凝ってみました。MA-1などの時代の近いフライング・ジャケットとの
比較をしてみるととても面白いのでお薦めします。

 

  • |Category:2012F/W新商品関連|
  • |Posted at 12/07/18

2012 FW展

  • 2012-06-22
  • /2012F/W新商品関連

2012 FW展が無事、終了致しました。
お越しいただいた関係各位の皆様には(究極と言えるほど)足元の悪い中のご来場、ありがとうございました。

2012FW 展示会-2.JPG

いつも「特約店の皆さんに説明しきれていない部分の解説を頑張りたい」と宣言しながら、
(ほぼ)宣言だけで終わってしまうのですが・・・今季こそは頑張りたい、と思うのです。

2012FW 展示会-4.JPG

まず、軽いところから。ニットキャップの向きについて。
ネイヴィー・ワッチ・キャップの場合は右の側頭部に縫い目を合わせると正しい向きになります。

2012FW 展示会-5.JPG

A-4は逆で、左の側頭部に縫い目を合わせます。

・・・思い思いに被っていただければ良いと思うのですが、帽子屋さん的には
中のラベルを後頭部寄りに被って欲しいそうです。

  • |Category:2012F/W新商品関連|
  • |Posted at 12/06/22